何だか秋が近付いている。
夜になると涼しい感じもする。
急激な変化に体が対応できないこともある。
同僚の弁護士とて例外ではない。
夏風にやられたようである。
数週間前のこと。
彼は,どこかで聞き及んだ炭水化物ダイエットを始めた。
炭水化物を摂らなければみるみるうちに痩せていくというもの。
炭水化物好きな彼には,なかなか厳しい試練であったものの,
「無謀なことは止めて欲しい」旨の忠告も聞かず,意気揚々であった。
炭水化物を抜くと,スタミナが落ちていくのかもしれない。
案の定,彼は,しつこい夏風邪に悩まされているようだ。
昨日,彼は,スタミナをつけるためなのか,
「とんかつを食べてくる」と言って忽然と消えた。
一時間ほどで帰ってきた彼の表情は明るかった。
「さくさくだった。」という言葉だけを残して仕事に戻っていった。
彼がとんかつを食べに行き,その店で炭水化物に手を付けたかどうかは分からない。
聞くだけ野暮である。
生きて,有意義な仕事を全うするために,泣く泣く炭水化物を摂ったのかもしれない。
夏風邪と戦うために苦渋の決断をしたのかもしれない。
私が切に望むことは,「無謀なことはもう止めてくれ」ということである。
そうでないと冬に酷い風邪をひくことになるかもしれない。
名誉ある撤退を願うのみである。
彼の勇気ある挑戦は私の心に深く刻み込まれているのだから。
2013年8月29日
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