とうとう集団的自衛権容認の閣議決定がなされてしまいました。
限定的にしている,憲法の解釈の基本的考え方は一緒などと美辞麗句を述べていますが,
自民党の憲法改正推進本部長の船田衆院議員が,
徴兵制について「可能性はある」などと,
しれっと言ってしまう始末です。
この発言は朝のニュースだったので聞いていた人も多かったのではないでしょうか?
確か話の筋は・・・
自衛隊が他国の戦争に参加して死者が出る
↓
元来,自国を防衛するとの意思で入隊したはずなので自衛隊の入隊者が激減し,
将来,自衛隊員が足りなくなるかも知れない。
↓
そうなると人手不足を補うため,徴兵制も理屈として可能性はある。
↓
ただし,「私は許しません。」
彼の発言はそんな内容でした。
ちょっと,待って下さいよ
あなたが許すかどうかなんてどうでも良いんですよ!!
自衛隊員が不足する事態が発生したときに,
国民を動員して戦争にかり出す発想は,
あなたじゃない政治家が必ず持つはずなんです。
憲法を強引な解釈で空文化したことで,
その後,誰が許そうが許すまいが全然無関係になってしまったのです。
徴兵の可能性を生じさせてしまった事実だけが残るのです。
ところで憲法18条は,
「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」
と規定します。
これは,国にこのような行為や制度を設けることをしないようにと,憲法が命令しているのです。
仮に集団的自衛権行使で自衛隊員が死亡し,
自衛隊員が不足する事態が生じれば,
その事態は,多くの国民が他国の戦争に荷担したくない意思の表れでしょうし,
個別に考えても,自分のかわいい子や孫を,戦地に送りたくないと考える人も当然いるでしょう。
しかし,そんなことは徴兵制では決して認められません。
だって,それを認めたら,兵士の不足が補えませんもの。
ご存じのとおり,現在の自民党の幹事長は,
国会答弁で,兵役は「奴隷的拘束」でも「その意に反する苦役」でもないと言っています。
しかも,いまも,彼のブログには
「兵役を「奴隷的拘束」と同一視するのはいかがなものか。
さらに、志願制ではなく徴兵制である点を「意に反する」ことにウエイトを置いて否定的に解釈していますが、
兵役に「犯罪に因る処罰」と同じ評価がなされていることは極めて問題です。」
と掲載されています(←ここに書いてあります。)。
つまり,今の自民党の幹事長は,
「個人の意思に関係なく強制的に徴兵する制度」は,憲法に違反しないと言い切っているのです。
この政権は,どこまで吹き上がれば気が済むのでしょう?
しかも,解釈改憲という姑息な手段で
既成事実ばかり積み上げていく
思い出して下さい
集団的自衛権行使は,国政選挙の争点にはなっていませんでしたね!
国民に信を問う機会をもうけずに事実を積み上げれば
国民は,既成事実を唯々諾々と受け入れるだろうと考えているのなら
今の自公政権は,大きな国民からのしっぺ返しを食らわなければいけません。
政権の暴走に対する危機感を持てなかった
戦前の日本人と同じ末路をたどらないためにも
我々はNOの意見を言える個人でなくてはいけないと思います。
空気なんて読む必要なんてないと思います。
国民からの大きなしっぺがえし
そのときが来ることを心から強く願っています。
2014年7月11日
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