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医療問題弁護団30周年記念講演会

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笠原先生が早速報告していますが、先日、埼玉医療問題弁護団30周年記念講演会が、浦和のさいたま共済会館にて開催されました。

朝日新聞・読売新聞に記事が記載され、浦和駅周辺に立て看板を設置する等しましたが、当日まで、本当に人が集まるのか、関係者が10人ちょっと集まるだけであったらどうしよう、などと不安に思っていました。

しかし、事前の問い合わせも数件あり、当日も100人入る会場が満席となりました。

関心の高さを実感しました。

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私たちが昨年12月より,各発表されているデータを集め,分析し、県の担当部署や医師、救急隊員等に聞き取りした結果をまとめ、「埼玉県の救急医療の現状」として報告いたしました。

現状や埼玉県の取り組みなどを報告し,その上で,医療従事者、行政だけではなく、広く市民が医療の現状を知り、議論し、より深く「知り」「行動する」ことを訴えるものです。

医療弁護団は患者側の代理として、訴訟などの場では、医療機関と対峙する立場に立つことになります。そのために敵対的にとらわれがちではありますが、決してそのようなことばかりではないこと、そのことも理解していただけたのではないでしょうか。

医療関係者や各方面の専門家からもお褒めの言葉をいただき、反響があり、非常に嬉しく思いました。

後半の矢作直樹先生(東京大学医学部付属病院救急部長)の講演も大変勉強になりました。

医療従事者から見た今の医療の改善課題として、①5つの偏在の是正(地域、病院間、科、時間、勤務医と開業医)、②病院の統廃合(機能の集約・強化)、③縦割り医療、④仕事の手数の増加(煩雑な事務手続き)、⑤やる気を挙げられていることが印象的でした。その他、地域救急医療の改善に向けての指摘など、勉強になりました。

今後も、救急医療に関する研究が続けられます。

よりよい救急医療に向けて、多くの市民の方々に現状を知っていただき議論が進むよう、活動してまいります。

なお、医療問題弁護団は、毎月1回、大宮にて、相談会を行っております。

医療問題でお悩みの方の相談を受け付けております。相談希望の方は、事前予約の上、資料をもって相談会にお越しください。

http://iben-saitama.com/

2014年6月19日

瀨戸一哉